Specialized treatment of periodontal disease 歯周病の専門的治療
歯周病の専門的治療・歯周外科とは?
当院における歯周病の専門的治療
当院院長は、大阪大学歯学部歯周病科招聘教員であり、歯周病の再生医療の研究で歯学博士を取得致した日本歯周病学会専門医です。
また、日本口腔インプラント学会専門医・日本顕微鏡歯科学会認定医のライセンスを持つ日本でも数少ないトリプルライセンスを有する専門医です。
また、21名の歯科衛生士(うち日本歯周病学会認定衛生士8名)がおり、歯周病治療に関して外部セミナーを行ったりと精力的に活動しております。
当院では、歯科医師、歯科衛生士がチームとなり、歯周病治療に取り組んでおります。
歯周病は治すことが非常に難しい病気です。症状が出にくいだけに治療が遅くなればなるほど歯を失う確率が高まります。早期発見、早期治療が大切です。少しでも違和感などがある患者様は早めの受診をお勧め致します。
歯周病とは?
正しいブラッシングができていないと、歯垢や歯石が歯の周囲、 特に歯と歯ぐきの間の溝(ポケット)に溜まってきます。
歯垢は細菌の塊であり、ポケット内でどんどんと細菌が繁殖することになります。
この細菌が歯周病を引き起こす原因となります。 細菌が歯ぐきに炎症をひき起こし、歯の周りの骨を溶かしてしまうのが、 歯周病(歯槽膿漏)です。
この病気の特徴としてあげられるのは、経過が非常に慢性的で、ゆっくりと進行するということです。そのため痛みなどを感じる自覚症状が少なく、この病気にかかっていても自覚している人が非常に少ないのです。
さらに最近の報告では、歯周病(歯槽膿漏)は さまざまな全身の病気を引き起こすことがわかってきました。 脳梗塞、心筋梗塞、誤嚥性肺炎のリスクを高め、 また糖尿病などを悪化させることがわかってきました。
「35~44歳の人では81%、45歳~54歳では85%の人が歯周病にかかっています(厚生省歯科疾患実態調査1993年より)」
歯周病の症状
- 歯ぐきがむずがゆくなった
- 歯ぐきから出血する
- 唾液(だえき)がネバネバするようになった
- 起床時に口の中が気持ち悪い
- 口臭が気になる
- 冷たいもの、熱いものがしみる
- 物が食べづらくなった
- 歯がぐらぐらする
以上のような症状を自覚されている方はお気軽にご相談ください。
1.資料採得(現状把握)
パノラマレントゲン写真
顎骨、上顎洞、顎関節を含めて全体を大まかに診断するレントゲン写真で初診時に撮影させて頂くことが多いです。
歯周ポケット測定
歯周ポケットを測定します。
1歯につき6カ所測定し、歯周病の状態や歯石の付着状況、炎症の状態、歯肉退縮の量などを調べます。とても大切な検査です。
デンタルレントゲン10枚or14枚法撮影
歯周ポケットが深く、歯周病が強く疑われる場合は、さらに個々の歯を精密に診査するために細かいレントゲンを撮影します。
歯槽骨の吸収程度、歯石の状態などを把握するために必要なレントゲンです。
口腔内写真9枚撮影
現状を写真で記録しておきます。
2.歯周基本治療
歯周病治療の一番大切なステージです。
まずはご自分でブラッシングが上手にできるようになるまで徹底的に指導致します。
衛生士が徹底的にお口の中の歯石、細菌バイオフィルムを除去します。
拡大鏡、顕微鏡などを用いて徹底的に除去しますが、残念ながらそれでも取りきれない歯石が存在します。
3.再評価
歯周基本治療で歯周病がどれだけ改善したかを調べます。
- 歯周ポケット検査
- 口腔内写真
などで評価します。
4.歯周外科治療
評価の結果、歯周病が改善していない部位に関しては次の手段として、歯周外科治療を選択する場合があります。
もちろん、患者様が望まれなかったり、全身疾患がある場合などは行いません。
当院の歯周外科処置の特徴は、顕微鏡を用いて精密に行うことです。歯石、感染物質の取り残しを防ぎ、細い縫合糸を用いることで良好な治癒を得ることができております。
5.再評価
歯周基本治療、歯周外科治療などを経て、2回目の再評価です。長かった治療も終わりです。
6.メインテナンス
せっかく治した歯周病も、管理を怠ると再発してしまいます。患者様毎にメインテナンスの間隔を決定しています。
大多数の患者様が1~3か月に1回お越し頂いております。
歯周外科治療とは?
上記のとおり、当院においては、失われた歯周組織(歯肉、骨など)を回復させる歯周組織再生療法など、歯周病の専門的治療を行っております。
歯周外科手術の最大の目的は、メンテナンスしやすい歯周環境を整えることです。
歯周外科手術はただ行えば歯周病が治るというものではありません。現在のお口の状態、患者様の清掃状態、かぶせ物の状態など、あらゆることを考慮して、歯周外科処置を行わないと、ただ痛いだけで結果が伴わない手術になります。
「歯周病治療=歯周外科処置」では決してなく、歯周病治療の一つと考えてください。まずは日々のブラッシングと歯科医院での歯石除去が基本です。
日本歯周病学会のガイドラインにある歯周外科処置
- 組織付着療法
- 切除療法
- 歯周形成外科(遊離歯肉移植術、結合組織移植術など)
- 歯周組織再生療法