2019/11/29第64回日本新生児成育医学会学術集会@鹿児島に参加してきました。
- 副院長の足跡
副院長の松野です。
2019年11月28~29日、鹿児島県で開催された、
第64回日本新生児成育医学会学術集会に
参加してまいりました。
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新生児成育医学会は、NICU(新生児集中治療室)
に関わる医療者にとって、最大規模の学会であり
新生児科医や看護師などが多く参加されています。
多数の参加者がおられましたが、おそらく
(きっと間違いなく)歯科関係者は僕だけだった
気がします。そのくらい、歯科にとっては
あまりなじみのない学会です。
では今回なぜ、僕がこの学会に参加したのか。
お伝えしていきたいと思います。
と、その前に、会場に到着したら、目の前にいきなり
桜島が、ドーンと出現。
ちょっと想定外だったので、思わず写真撮ってしまいました。
話は戻り、なぜこの学会に参加したのか。
答えはシンプル。
それは、当院がNICUの先生方、看護師さん達と
連携を取りながら「小児在宅歯科医療」を
実践しているからです。
そのような連携をしっかりと構築している
地域の歯科医院がどのくらいあるかというと、
全国的に見て、多く見積もっても、おそらく
両手で数えられる程度だと推察します。
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でも、その状況はなんとか好転させていきたい。
そう思っています。
なぜなら、NICUを退院した子ども達が地域で生活を
するようになると、小児在宅歯科医療がかかわる
機会が増えるからです。
地域へと、自宅へと子ども達が帰ってくる前に
過ごしている病院でのこと、少しでも知って
在宅での支援に活かしたい。常々、そんなことを
考えています。
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1日目は、教育講演やシンポジウムを聞きつつ、
2日目の発表に向けての最終調整。
今回の学会では、いつもお世話になっている大学病院の
NICUの新生児科医の先生が口演発表をされます。
発表内容が、病院新生児科医と在宅医と在宅歯科医の
連携についてなので、今回、発表内容について
歯科的な立場からのコメントをさせていただきながら、
内容のアップデートを重ねていきました。
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1日目の夜は、大学病院の新生児科医、小児外科医、
看護師さん達と会食して意見交換。
在宅の子ども達がいつもお世話になっている先生方と
色んな話題についてディスカッションすることができ
素敵な時間となりました。
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日が変わり、大会2日目。
2日目の朝は早朝から始まりました。
なんと7時40分から開始。なかなか珍しい試みです。
朝早いし、人は少ないかな、と思っていたら、
多くの参加者が会場におられて、熱意を感じました。
そして、テーマのひとつが「口腔ケア」。
NICU、新生児医療の中での歯科的ニーズの一端を
実感することができました。
2日目もいい天気で、早起きだった影響なのか、
桜島を見て、少しはしゃいでしまいました。
自分達の発表の前に、いつもお世話になっている
岐阜県総合医療センターの新生児科医・寺澤先生が
登壇されるシンポジウムに参加。
会場では、いつもお世話になっている千葉の新生児科医、
大阪の新生児科医など、色んな先生方とお会いできて
よかったです。
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そして、いよいよ、発表の時間。
テーマは、「新生児科医師と在宅医、在宅歯科医との
多職種連携による気管切開患児の
摂食嚥下障害マネジメント」でした。
日々実践している病診連携について、また、
僕たちが運営させていただいている勉強会
(CLASS:医療的ケア児を地域で支える多職種勉強会)
のことについても、会場の皆様に知っていただける
貴重な機会となりました。
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その後はビッグサプライズが。
大阪大学歯学部の学生時代に、部活で一緒に
汗を流した後輩が、歯学部をやめてから
小児科医師となって、この学会に参加していて、
発表を聞きに来てくれていました。
これほど嬉しいことはありません。
この後輩が勤務している病院とは今後新たな繋がりが
生まれていく予感がしました。
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弾丸の鹿児島遠征でしたが、初めての新生児関連の
学会参加でとてもたくさんの収穫を得ることが
できました。
来年2月には、長野で開催される新生児関連の
フォーラムにてシンポジストをつとめることが
決まっております。
これからも新生児領域における歯科の役割、重要性
について発信できる存在になりたいと思います。
色んなステップアップができた2Daysでした。
サンキュー鹿児島!