2022/05/28ALL on 6 抜歯即時埋入&即時荷重
- 症例集
今回は究極の治療法を紹介いたします。
65歳 男性 上顎の歯が全部ぐらぐらするため、インプラント治療を希望して来院されました。
レントゲンをご覧頂けると、全ての歯が浮遊していることがお分かり頂けます。噛んだら全部の歯が動いてしまい噛めない状態でした。
術前のシミュレーションを行い、上顎の歯を全て抜歯し、その日のうちに仮歯を入れて、「歯が無い時が無い」という究極の治療を行うことにしました。
全てデジタル上でのシミュレーションです。
オペの前に、サージカルガイドと仮歯を用意しておきます。
まずは上顎の歯を全部抜きました。全て浮遊しているため、一塊ですぐに抜けました。
歯を抜いて、インプラントを6本埋め込んだ状態。6本が平行に埋め込まれていることが分かります。
サージカルガイドを使用する目的はここにあります。
仮歯を装着して帰ることができました。歯を抜く前の状態よりも、抜歯してインプラントを入れた当日の方が良く噛めるようになる治療法です。
たまにインプラントの広告にある、「1日でリンゴが噛めるようになりました」みたいなものです。おそらく噛めるとは思いますが、私は控えた方が良いと思っています。
ここで無理をする意味はないと思っております。
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2か月後に型取りを行います。
オペ後2か月の状態です。綺麗に歯肉が治癒しています。
ジルコニアブリッジの完成。プラークが付きにくく、生体親和性が高い素晴らしい素材です。
6本のインプラントで全てを連結しているため、一般的には「オールオンシックス」「ALL ON 6」と呼んだりします。
有名な ALL ON 4 「オールオンフォー」の仲間です。
オペから3か月後。
最終のブリッジを装着した状態。下顎の歯を治療を行えばもっと噛み合わせや形などを理想に近づけることができましたが、ご本人の希望により下顎は触っておりません。
また、歯の色は白い歯をご希望されたので、下顎の歯と色が合っていませんが、ご本人は大変満足されております。
仕上がりのレントゲン。
<まとめ>
本症例は、抜歯したその日のうちに歯を入れることができるという、インプラント治療の中において、究極の治療の一つです。
しかも3か月で終了するという短さです。
従来のように、歯を抜いて数か月間入れ歯を装着し、それからインプラント手術を行うという治療は、もはや昔の治療として認識されつつあります。
そもそも入れ歯にしたくないからインプラントを選択したのに、途中に入れ歯を入れることになるのは困るという方は沢山おられます。
ということで、当院では、歯がない時期がない、究極のインプラント治療「抜歯即時埋入即時荷重」を推奨しております。
このようなアドバンスな治療は、我々、日本口腔インプラント学会専門医に是非お任せ下さい。