2018/09/29第8回日本小児在宅医療支援研究会@神戸にて、口演発表してきました。
- 副院長の足跡
センター長の松野です。
今日は、神戸で開催された第8回日本小児在宅医療支援研究会に
管理栄養士・辻本とともに参加してまいりました。
日本小児在宅医療支援研究会では、小児の在宅医療に関する研究を推進し
知識・技術の交流と全国的ネットワークの構築を通して、
日本の子ども達の在宅医療を支援体制の整備に寄与することを
目的として、様々な取り組みを実践されています。
そして、今回の研究会のテーマは
「どないするねん、地域での小児包括支援」です。
関西らしくユニークで、かつ本質を捉えている素晴らしいテーマです。
テーマだけでなく、研究会のコンテンツも素晴らしかったです。
会長の大阪発達総合療育センター・船戸正久先生の開会宣言の後、
基調講演として、埼玉医科大学特任教授、日本医師会小児在宅ケア
検討委員会委員長の田村正徳先生からは、
「医療的ケア児の地域包括支援システムの構築に向けて」についての
お話がありました。
小児在宅医療にかかわる数々の厚労省の研究班において研究代表者を
つとめておられる、ご高名な先生であり、今後の小児在宅医療の方向性を含めた幅広い内容のお話を拝聴できました。
その後の一般演題では、医療的ケア児の地域包括支援をテーマとして、
11名のプレゼンターからの口演発表があり、その中のひとりとして、私も発表させていただきました。
『CLASS(医療的ケア児を地域で支える多職種勉強会)について 第1報』
というテーマで、昨日の東京での学会発表からの連日発表でした。
今日も、立ち見の方も含め、かなり多くの聴衆の方々が会場におられ、
発表させていただく立場として、とてもうれしく感じると同時に、
「医療的ケア児の地域包括支援」が様々な地域で大きな課題となっている
ことを強く実感しました。
また、関西(=ホーム)ということもあり、たくさんのCLASSメンバーの方々も会場に来てくださり、とても心強く
自信を持ってプレゼンさせていただくことができました。熱意あるメンバーに囲まれて地域での活動を行えていることを
あらためて強く実感できた機会となりました。
また、他の演者の方々の、それぞれの地域での活動報告が素晴らしく、ここまで充実したセッションはあまりないため、
色んなことを吸収できた午前中でした。
その後の教育セミナーは、いつもお世話になっている竹本潔先生
(大阪発達総合療育センター)から
「安心して在宅人工呼吸を続けるために」というテーマでの
ご講演でした。
いつもと同じ軽快なトークで、とてもわかりやすいご講演でした。
小児在宅医療にかかわる上で、人工呼吸の知識は大切です。
小児在宅歯科医療にかかわってくださる方が増えていくよう、活動していきたいと思います。
その後の特別講演は、小児在宅医療の第一人者である前田浩利先生
(医療法人はるたか会)から
「在宅における小児のend-of-life care支援」というテーマでの
ご講演でした。
前田先生のご講演を拝聴するのは2回目ですが、今回も心動かされる
素晴らしいお話であったことに加え、在宅で子どもの看取りをされた
ご家族が登壇され、ご家族目線からの小児在宅医療について、お話をお伺いできた、貴重な機会となりました。
その後も、シンポジウムとして「どないするねん、地域での小児包括支援 ー近畿でのユニークな取組み」、
市民公開講座として「人工呼吸器をつけて地域で暮らす」と続き、気がつけば、あっという間に夕方になっていました。
スーパープレゼンターの方々のご講演をたくさん拝聴できた、密度の濃い一日となりました。
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ポスター会場にて、いつもお世話になっている看護師のお2人(大阪大学、訪問看護ステーション)、
そして、私の恩師である小児外科の先生と記念撮影。
今日もたくさんの充電ができた一日でした。
また週明けから、地域医療、小児在宅歯科医療に邁進したいと思います。