2021/05/09睡眠時無呼吸症の治療法
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院長の寺嶋です。
箕面市の歯医者の寺嶋歯科医院では、睡眠時無呼吸症のためのマウスピースを製作しております。
保険診療の範囲で製作出来るものは、下の写真のような上下一体型の物です。
寝てる間ずっと下顎が固定され動かせないため結構辛いのです(>_<)
実際私も辛くて寝れずに、余計に睡眠障害が( ゚Å゚;)装置の意味なし!
そのような方には下の写真のような、下顎が動かせるタイプのマウスピースの「サイレンサー」がお勧めです。保険適応外で70,000円しますが、それだけの価値があるのでご紹介致します。
この装置は、従来の製作方法とは異なり、光学印象で歯列をスキャンして、3Dプリンターで模型を造成します。(この写真の歯列は3D模型で、従来の石膏とは異なります)
そして専門技工士がサイレンサーを製作します。歯と接触する部分は軟らかく、外側は硬い特殊な二重構造のマウスピースを上下に作ります。患者様自身で取り外しは出来るけど、寝ている間には勝手に外れないという絶妙なフィット感が求められます。
そしてそのマウスピースをコネクター(写真の緑色のパーツ)で繋ぐために下顎を動かせるのです!
さらにはこのコネクターには長さが様々用意されているため、交換可能です。
睡眠時無呼吸症候群の治療法としては、耳鼻科で行うCPAPというものがあります。
↑の写真の方は、CPAPもしているけど、CPAPの代わりとしても使われております。
旅行の時に持っていくのが大変だったり、昼寝するのに大掛かりであるという不便さがあります。その点、歯科で作るマウスピースは、カバンに入れておくこともでき、旅行にも持っていけます。
睡眠時無呼吸症のためのマウスピースの原理は、下顎を前に突き出した状態でキープさせ、舌根沈下を防ぎ気道を確保するというものです。
従って、どのくらい下顎を前に出せばよいかは、実際に試してみないと分からないこともあり、その時にコネクターを交換するだけで済むというのはかなり楽です。学術的には、最大前方移動量の50~70%のポジションが最適とは言われていますが、顎関節の痛みや前歯の痛みなどで、その移動量は本当に個人差があります。私自身は、70%で設定したら翌朝、顎が痛くて困りました。かといって50%にしたらあまり効果が出ない。ということで60%程度に落ちつきました。それを自分で調整出来るというのはかなりのメリット!
一方、保険の一体型の場合、来院してもらい削って外すして、位置を変えてまたレジンで固定する。⇒寝てみてどうだったかを確認 ⇒ また来院して固定するなど実はかなり面倒です(T_T)。
また、保険診療でマウスピースを作るには、耳鼻科の診断書や検査結果が必要ですが、自費のサイレンサーは検査などは不要です。
サイレンサーは高価なものではありますが、毎日の大切な睡眠のための適切なフィット感、長持ちすること、自分で調整出来ること、煩わしい調整回数と来院回数のこと、耳鼻科の検査結果不要など、色々メリットが沢山ある方法なので、是非一度検討してみてはいかがでしょうか?