2021/05/06歯冠長延長術(クラウンレングスニング)とは?
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この写真を見たら、我々プロは、「右上1番の支台歯の長さが短いのでクラウン入れても脱離するだろう」なと思います。 クラウンを被せる歯が小さく、短いため、実際のところ数ヶ月~数年後(下手すれば翌日に)にせっかく装着したクラウンは外れてきてしまいます。そして患者様は、とてもがっかり、ショックを受けてしまいます。前歯が突然外れたら誰でもショックですよね?
このようなケースには下のような治療が必要です。
それが歯冠長延長術、クラウンレングスニング、Crown Lengthingと呼ばれる術式です。
手術後2か月後の写真です。歯が長くなってますよね?ちなみに他の歯も長くなって、自然な長さに治ってます。
術式は、こんな感じの簡単な手術です。
歯肉と骨を少しだけ切除します。
歯周病専門医の寺嶋歯科では30分もかかりません。
歯肉と骨を削って、最後に縫合。
そして最後にオールセラミッククラウンを装着。
とても長持ちします。
ほんの簡単な手術の歯冠長延長術、クラウンレングスニングをしてあげるだけで、審美的にも機能的にも飛躍的に良くなるのに、実際なほとんど行われておりません。
それは何よりこのような手術が大学では教育されずに、全て卒後に自分で勉強会などで習得しないといけないからです。
歯冠長延長術、クラウンレングスニングのような、毎日必要性に迫られる手術こそ、学生実習などに組み込んで、研修医でも出来るようにすることが、「治療したのにすぐにダメになった」とか「入れたばかりなのにすぐに外れた」などの歯科医療の信頼低下への対抗策になるのではと思っております。