2021/08/15職業病?、いや想像力を高めているだけだ。
- 院長の活動日記
長居公園にある大阪市立自然史博物館でアインシュタイン展があるとのことで行って参りました。
今まで公言したことはありませんが、実はアインシュタインが好きなのです。
もちろん光電効果や相対性理論などの素晴らしい業績を尊敬はしていますが、最も好きなのは彼の知的な名言です。最後に紹介します。
(の公式など高校時代勉強したけど、大学入学して以来一切使用していない。いつか使う日が来ると思って覚え続けています)
ところで、アインシュタイン展の隣の建物に博物館があったので立ち寄ったところ・・・
恐竜のレプリカが。
ここで職業病が発症。
ティラノサウルスの骨格みて、「臼歯Angle Ⅰ級で、犬歯関係もⅠ級でOK、軽度の上下顎前突。オーバージェットやオーバーバイトは良い。interincisal angleはティラノ的にはOKかな。かなりの美男。残念ながら下顎小臼歯部に欠損を認め、水平的骨幅は少し狭いけど、オトガイ孔の位置からして十分な垂直的骨量があるためインプラントも問題なく可能。埋入本数は2本で十分。それにしてもオトガイ孔3個もあるんだ~」などと分析してしまいます。
となるとプロとして他の動物も分析してしまいすよね。
このオラウータンは、「重度の上下顎前突。だけどウータン的には美男なのかな。臼歯部の歯根にフェネストレーション認める。彼が人間に近づくために矯正治療したいとなると、2本ほど抜歯して上下顎のリトラクション。いや、やっぱりLe FortⅠとSSROか~」
などと分析していました。
日曜日の子供たちに混じり、本気で骨格標本を眺めるオジサン。
ちなみに、歯科ではこのように顔を側面から撮影して分析することが一般的です。
この1週間で3人の患者様から「ブログ楽しみにしています」って言って頂けたので、お礼に私の顔側方のX線写真(セファロ写真)を公開。(←誰が欲しいねん?)
セファロ分析は歯の矯正治療を行う時に撮影する大切な分析となります。
話はそれましたが、アインシュタインの名言で最も好きなものを挙げます。
IMAGINATION IS MORE IMPORTANT THAN KNOWLEDGE,FOR KNOWLEDGE IS LIMITED WHILE IMAGINATION EMBRACES THE ENTIRE WORLD.
(空想は知識より重要である。知識には限界がある。想像力は世界を包み込む。)
歯科治療に関して知識をつけることは当たり前。だけど歯科治療は技術職であり、繊細かつ複雑なので、医学的知識を持っているだけでは無力。
アインシュタインが言うように、知識には限界がある。
よく若手歯科医師は「その治療やったことないからできません」って平気で言います。
我々歯科医師が治療中に、「やったことないことが起きましたので、やめます。」と言われたらびっくりしますよね。
毎日毎日、命と引き換えに歯科治療している(←オーバーな表現だけどこれくらいの気持ちです)私にもやったことない治療まだまだ山ほどあります。
ひたすら努力して勉強して知識をつけ、トレーニングして、さらに「想像」する。そうすれば知識にないことが目の前で起きても焦ることなく普通に対処できる。
私は毎日毎日手術して、その中でもインプラント手術は1000本以上行っていますが、未だに予定外の事が起きます。だって相手は人間だから。
予定外だけど想像内。なので、問題なく手術が終わります。
「どれだけ想像力を働かせるかが歯科医師としての矜持」だと常に後進に伝えております。
アツくなりましたが、以上アインシュタイン展のレポートでした。
想像力高めるために、休みの時も職業病が発症しているということですね!