2023/02/23前歯のジルコニア性接着性ブリッジの症例
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大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長の寺嶋宏曜です。
今回も当院が得意としている前歯部の接着性ブリッジについて紹介致します。
まずはビフォアフターをどうぞ。
流れを説明致します。
45歳男性。
左上2番が折れてしまい、接着剤で隣の歯と辛うじてくっついている状態。
当院のホームページをご覧頂き、接着性ブリッジを希望されて来院されました。
相談の結果、左上3番を土台とするジルコニア接着性ブリッジを行うことになりました。
抜歯後そのまま放置すると、廃用委縮するため抜歯した部分が陥没してしまいます。
そこで、骨吸収を抑制するために骨補填材を移植して、欠損した部分が陥没しないようにします。
このテクニックをリッジプリザベーションと呼びます。
抜歯後は、仮歯を隣の歯に張り付けて帰宅できます。
2か月後の状態です。
綺麗な歯肉が出来上がりました。この状態で型取りをしていきます
このように薄いジルコニアのウィングを隣の歯(今回は犬歯)に張り付けるだけ。
非常にシンプルなデザインで、歯をほとんど削らないことが最大の利点です。
歯を削る時にも麻酔も要りません。(麻酔が要るほど削ることは、ほとんどありません)
強度もあり、8年ぐらい前から行っている治療法ですが、当院ではまだ一度も壊れたことがありません。(症例をしっかり見極めていることも理由の一つです)
治療後の状態です。どれがブリッジか見分けがつきません。とても自然な感じで入り、患者様にも喜んで頂けました。
「歯の生え際がわからない!」って絶妙な表現をして下さいました。
ブリッジ装着後2か月後の状態です。とても自然な感じです。
前歯部1本支台の2本の接着性ジルコニアブリッジの
<メリット>
・歯をほとんど削らなくて良い
・治療回数は2回のみ(1日目:歯を削って光学スキャン 2日目:装着(もしくは1日で完了させるワンデートリートメントも可能な場合があります)
・費用が2本分で済む。 この症例では132,000×2本 でした。(ワンデートリートメントの場合は+22000円)
・もし壊れても、元の状態に戻るだけ。その時に通常の沢山歯を削るブリッジを行うのもよし、インプラントをするのもよし。
<デメリット>
・通常の3本のブリッジよりは壊れやすいかもしれない(8年前から行っている当院の経験上、まだ壊れたことはありませんが・・・)
・支えている1本の歯に負担がかかりすぎることがある(症例選択が重要です)
・ポンティック(ダミー)の部分のみで硬いものを噛むことはなるべく控えた方がよい
・噛み合わせが深い(ディープバイト)の患者様には、使えない場合がある(こればかりは応相談です)
・壊れてしまい、通常のブリッジを行う場合などは、再度費用がかかってしまう(当院の保証期間は5年)
以上、ジルコニア製接着性ブリッジの紹介でした。
皆さん、本当に喜んで下さるので、私も大変遣り甲斐のある治療の一つです。
(文責:寺嶋宏曜)