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2023/08/14大臼歯の歯肉退縮に対する根面被覆術~結合組織移植術~

大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長 寺嶋宏曜です。

今回は、大臼歯の歯肉退縮への根面被覆術、結合組織移植術を紹介します。

Connective Tissue Graft(通称 CTG)を紹介致します。

この症例も当院の数ある症例の一つの症例に過ぎません。全ての患者様に同じ結果が出るわけではなく、全ての患者様で結果は異なることをご了承ください。

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まずはビフォーアフターをご覧ください。パット見ても歯肉が増えていることが分かりますね。

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この患者様は、当院の歯科衛生士です。

過去に矯正治療を行い、その結果、左下大臼歯(6番)の外側の歯肉が退縮したとのことです。矯正患者様あるあるですね。こればかりは仕方ありませんん。

私の手術のアシストについていて、この移植手術を普段から頻繁に見ているので、本人が移植を希望していました。

普段私のオペを見ているスタッフからのオペの依頼は光栄な反面、とても緊張します(と言いつつ、オペ中は一切緊張はしません)

では手術の経過をみていきましょう。

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まずは歯肉を受ける準備をしていきます。

当院の歯周外科手術は全て顕微鏡下で繊細に行われます。マイクロスコープのカメラの画像なので画質が少し落ちますがご了承下さい。

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上顎口蓋から歯肉を採取し、それを問題の部位に移植します。

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今回のオペでは、歯周組織再生療法の時に使用するリグロス®を用いてます。

成分が「線維芽細胞増殖因子」なので、このような歯肉移植にはとても効果が出やすい薬剤です。

塗布する場所や量がポイントです。(寺嶋ペリオ塾で受講生にはレクチャーしています)寺嶋ペリオ塾のブログはこちら!

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その後の経過です。

移植された歯肉が綺麗に生着し、10か月後には馴染んできていることが分かります。

さて、よく質問される、「採取した上顎口蓋」はどのように治るのでしょうか?

別患者様の症例で説明します。

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このような感じで、だいたい2-3週間で日常生活に戻れます。

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歯肉退縮に対して、結合組織を移植して、根面を被覆する⇒根面被覆術 をご紹介致しました。

歯肉を増やして、防御力を高める。これはとても大切なことですね。

今回のオペ時間は麻酔も入れて60分程度でした。

歯科衛生士のIさん、この度は院長を信頼し、オペを任せてくれて光栄でした!

結果が出て、執刀医として大変嬉しく思ってます。

<根面被覆術のメリット>

・歯肉退縮が改善する

・歯肉が分厚くなり、歯肉退縮しにくくなる

<根面被覆術のデメリット>

・技術が難しい(術者選びが大切)

・症例によっては、成功しないことがある、むしろ歯肉が下がってしまう場合がある(厚みは必ず増える)

・上顎口蓋のダウンタイムが2週間と長い

・極めて稀に口蓋から術後出血する場合がある

以上、文責は寺嶋宏曜でした。

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