2023/09/14前歯のインプラント~抜歯即時埋入即時仮歯とラミネートべニアの症例~
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大阪府箕面市の寺嶋歯科医院です。
今回も当院が積極的に行っている前歯のインプラントの症例を紹介致します。
いつものように抜歯即時埋入即時荷重(歯を抜いた日にインプラントを埋め仮歯まで装着する治療)です。
まずはビフォーアフターをご覧ください。
あくまでもこの症例は、数ある症例の一症例です。治療の過程や仕上がりには個人差があります。全ての患者様に同様の結果が出るわけではありません。
オペを行う以上、全ての患者様に様々なリスクがあります。
一連の流れを解説致します。
左上前歯がグラグラしていて、接着剤で隣の歯に固定されていました。
インプラント治療を希望されて来院されまいした。
レントゲンで、折れていることが確認できました。
骨の状態を確認し、どこにインプラントを埋め込むかシミュレーションを行います。
抜歯すると骨が大きく吸収するため、その吸収を予測して埋入するポジションを決める重要な作業です。
手術前にサージカルガイドと仮歯を用意します。
従来の考え方では感染がある部位、病巣がある部位への抜歯即時埋入はリスクあると考えられてきました。
徹底的に掻把すれば大丈夫なことがほとんどですが、まれに感染が残ってしまうことがあり、再掻把が必要になる場合があります。
それよりもこの状態で歯だけ抜いてインプラントを埋入しなければ、あとで骨が陥没してしまい、あとで骨造成術を行う必要が出てきてしまい、余計インプラントが難しくなります。
ということで多少のリスクは伴いますが、抜歯して徹底的に感染源を除去してからインプラントを埋入しました。
抜いた歯と埋め込んだインプラント。
使用したインプラントはメガジェン社のインプラントです。
これまでの専門医としての経験上、抜歯即時埋入にはメガジェンインプラントが最適と思っています。
出血もほとんどなく、仮歯が入るため、違和感ほとんどありません。
所要時間は、
①抜歯10分
②インプラント埋入&骨補填& 30分
③仮歯装着15分
ということで、合計55分でした。
オペ1週間後の状態。非常に綺麗な歯肉になっています。
オペ後4カ月で上部構造のジルコニアブリッジを装着して終了。
左右の歯のサイズを一緒にするために、右上1番にはジルコニアのラミネートべニアを装着しました。
歯肉の厚みの変化をご覧ください。
この吸収を見越して、インプラントを埋め込んでいます。科学と臨床的センスが問われます。
右上1はラミネートべニアもしています。
オペの回数は1回。治療期間はたったの4カ月。歯が無い時期0。
治療費:約55万円
前歯のインプラントは綺麗に入って当然って皆さん思われているので、ハードルが本当に高い治療法ですが、この抜歯即時埋入即時仮歯は皆さん本当に喜んで下さいます。
しかしならが、抜歯即時埋入には通常のインプラント(歯が無い状態からスタートするインプラント)とは異なる難しさ、リスクがあります。
それらは症例によって全く異なりますので、まずは歯を抜く前にご相談ください。
文責 寺嶋宏曜