2023/09/13強い感染がある下顎大臼歯の抜歯即時インプラント埋入
- 最新歯科医療情報
大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長の寺嶋宏曜です。
今回は、下顎の大臼歯の抜歯即時埋入のケースをご紹介致します。
まずはビフォーアフターをご覧ください。
この症例は数ある症例の中の一つの臨床例です。結果は患者様によって異なることをご了承下さい。
治療期間は3か月で、綺麗に治りました。
では概要を記していきます。
35歳女性。下顎の第一大臼歯(右下6番)の破折で、インプラント治療をすることになりました。
歯肉に膿の出口があり、かなり感染が大きいことが分かりますね。
CT画像を見ても、骨がかなり溶けてしまっています。
昔ながらの治療法であれば、この左上6番を抜歯してから数か月待ってからインプラントを埋入し、さらに数か月。合計6か月コースでした。歯が無い時期が長すぎる・・・
現代では抜歯即時埋入が当たり前。そこで今回も抜歯即時埋入を行いました。
このような感染が強いケースでは、抜歯を行ったあと、徹底的に掻把します。オペの中で最も大切な部分です。
抜いた歯も真っ黒になり、強い感染が生じています。
感染がある歯に対する抜歯即時埋入は、感染のリスクが3倍上昇するという論文もあったり、影響はないという論文もあったりで、意見は様々です。
私の専門医としての見解は、「徹底的に掻把して洗浄すれば、問題ない」です。
これまでかなりの症例数、感染している歯に対して抜歯即時埋入をしてきましたが、通常のインプラントと差は殆どないと思っています。
むしろ感染していない歯を抜くことの方が少なくて、抜歯をするということは多少なりとも感染しているものです。
詳しくは、私の抜歯即時埋入のセミナーを受けてください!(←歯科医師向け)
綺麗に治癒しているのがお分かり頂けますね。
オペ時間は、麻酔と清掃⇒10分⇒抜歯5分⇒掻把10分⇒インプラント埋入10分でトータル35分。
2.5か月後に型取り、その2週間後に上部構造を装着して終了。従ってトータル治療期間はたったの3か月。
ジルコニアクラウンをスクリューで締結します(スクリュー固定と呼びます)
現代のインプラント医学では、いかに早く治療を終了させるかが大切なポイントになっております。
この症例の
治療費:約41万円
治療期間:治療期間3か月
治療回数=たった4回のみ(①抜歯&埋入 ②抜糸 ③インプラント型取り ④インプラント装着)
本当に良い時代になったものです。