2024/04/08前歯のインプラント~ルートメンブレンテクニック~
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大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長です。
今回は前歯のインプラント治療~ルートメンブレンテクニック~についてご紹介致します。
治療の一例を紹介しているだけであり、全ての患者様に同じ結果が出るものではありません。あくまでも参考例です。
インプラントを専門的に行っている歯科医師の間でもまだまだ使われていない術式「ルートメンブレンテクニック」というものがあります。
今回はそれを症例を用いて解説していきます。
↑術前の状態 30代女性、子供の頃の外傷による歯の変色が生じています。
歯根の内部吸収が生じており、歯の保存で超有名な先生のところでも残念ながら抜歯と診断され、当院でインプラント治療を行うことになりました。
抜歯したその日のうちにインプラント&仮歯を入れる究極の治療法を行います。
サージカルガイドを使って、目的に位置にインプラントを正確に埋め込みます。
今回は健康な歯根が存在していたため、それを抜かずに置いておく、「ルートメンブレンテクニック」を用いました。
写真のように歯根の一部を残しているのがお分かり頂けます。これにより骨や歯肉の吸収を防ぐことができます。
簡単そうに見えますが、かなり繊細なテクニックを駆使しております。
仮歯を入れて終了。出血もほとんどありません。この時点で喜んで頂けました。
45日後の状態。とにかく美しい歯肉の形。ルートメンブレンテクニック用いたからこその美しさ!!
2か月後にあたらしい仮歯を製作して装着し、最後の仕上げをしていきます。
3か月後の歯肉の状態。本当に美しい歯肉です。
治療終了時の状態。
歯の形は患者様自身と何回も議論した上でこの形を選びました。
とても気に入って下さっております。
ビフォアーアフターです。
術後のレントゲンとの重ね合わせ
ルートメンブレンテクニックを用いることで、歯肉が退縮することを防ぎつつ、美しい歯肉をキープすることが可能です。
今回の患者様は、特に色々前歯に対して思い入れが強かったため、満足して頂けるか不安でしたが、無事喜んで下さりホッとしました。
K様、これからも二人三脚でお口の状態をキープしていきましょう!!
文責 寺嶋宏曜