2024/12/08前歯のインプラント治療~実は矯正治療が併用されています~
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大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長の寺嶋です。
今回も前歯のインプラント症例を紹介致します。
当院の年間350本の症例(累計3000本)のうちのあくまでも一つの治療例を提示しているだけです。患者様個々によって治療結果は異なることをご了承ください。
今回も結構な難症例を提示いたします
まずは↑の写真のビフォーアフターをどうぞ。良い感じで治療終了いたしました。
30代歳男性です。
前歯の差し歯の歯肉が腫れており、抜歯と診断され、インプラント治療のご紹介で来院されました。
画像診断の結果として、歯根破折と周囲の骨吸収が挙げられました。この状態ではやはり抜歯適応となります。
いつものようにサージカルガイドと仮歯を用意してから手術スタート。
抜歯後、徹底的に病巣を摘出します。非常に重要なステップです。時間もかかります。
サージカルガイドを用いて埋入。
骨補填材を移植し、歯肉も移植しました。いつもと一緒の治療プロトコール。(ぜひ他の症例もご覧ください)
オペ終了時の写真。仮歯を入れて帰宅できます。
1週間後と58日後の状態です。良好な治癒です。通常であればこの状態で、最終の上部構造製作に移りますが、今回は異なりました。
ここで当初は予定していなかった矯正治療がご紹介元のクリニックにて開始されました。患者様が出っ歯を治したいと仰ったのです。
歯を内側にひっこめる矯正治療がここから約1年行われました。その間はインプラント部位は仮歯で過ごして頂きました。
矯正治療が終了した後、最終の上部構造を装着しました。
安定した歯肉と骨です。
<歯科医師向けコメント>
矯正治療して内側に歯が入ったため、当初はスクリュー固定で予定していましたが、カスタムアバットメントとセメント固定に変更しました。
最初から矯正するってわかっていたら、もう少し舌側に角度つけて埋入していたと思います。
本症例からもわかるように、矯正治療とインプラント治療は、しっかりと担当医同士が連携しておく必要があります。
<まとめ>
治療期間 約1.5年(抜歯⇒矯正治療⇒最終上部構造装着まで)
治療費 55万円(税込 術前診断、オペ、当日仮歯、最終上部構造などインプラントにかかる費用の全てが含まれております)
治療結果には個人差があることをご了承ください。
治療結果への過度は期待はお控え下さいますように、よろしくお願いいたします。
文責 寺嶋宏曜