大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長です。

今回はルートメンブレンテクニックについてご紹介致します。

治療の一例を紹介しているだけであり、全ての患者様に同じ結果が出るものではありません。あくまでも参考例です。

インプラントを専門的に行っている歯科医師の間でもまだまだ使われていない術式「ルートメンブレンテクニック」というものがあります。

今回はそれを症例を用いて解説していきます。

↑術前の状態

28歳女性、歯根破折でインプラント希望されて来院されました。

歯根破折でも折れている位置によっては保存できるので、まずはCTを撮影します。

骨まで達する破折だったので、保存するには矯正で引っ張り上げる処置＆歯周外科処置＆クラウンという方法か、インプラント治療の2択となりました。

治療期間が短く、審美的で確実に長持ちする治療を希望されていましたので、念入りなインフォームドコンセントの結果、インプラント治療を行うことになりました。

緑色が予定しているインプラントの埋め込む位置です。術前にしっかりとシミュレーションします。

いよいよオペです。抜歯したその日のうちにインプラント＆仮歯を入れる究極の治療法です。

今回は健康な歯根が存在していたため、それを抜かずに置いておく、「ルートメンブレンテクニック」を用いました。

写真のように歯根の一部を残しているのがお分かり頂けます。これにより骨や歯肉の吸収を防ぐことができます。

残したインプラントと歯根の間には骨補填材を填入します。

簡単そうに見えますが、かなり繊細なテクニックを駆使しております。

そして仮歯を装着して終了。力がかかり過ぎないように少し短くしています。

トータルオペ時間60分でした。

2か月後の状態。この状態で型を取ります。

とにかく美しい歯肉の形。ルートメンブレンテクニック用いたからこその美しさ！！

2週間後に最終の上部構造を装着。

本当に美しい歯肉です。

トータル治療期間2.5カ月と、近年のインプラントは本当に早く終わります。

しかもずっと歯がある状態が続きます。

ネジ穴が開いていますが、強化プラスチックでしっかりと閉鎖しますのでご安心下さい。

術後のレントゲン。

今回の一連の技術は、少しの改善点はあるものの、ほぼ100点だと思います。

治療期間2.5カ月

治療費：約45万円

治療結果には個人差があります。あらかじめご了承下さい。