2022/11/12クラウンレングスニング 歯の長さを延ばす手術
- インプラント以外の方法
大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長の寺嶋宏曜です。
今回は、歯の長さを延ばす手術、歯冠長延長術、クラウンレングスニングについて解説致します。
まずはいつものようにビフォアフターをご覧ください。どう変化したかは一般の患者様はわかりにくいですよね。
この患者様は、前医で虫歯で神経を取ったのですが、その後歯肉の違和感と痛みが消えないということでセカンドオピニオンで来院されました。
歯肉の痛みに関しては、当院は日本歯周病学会専門医なので、プロ中のプロです。
ではなぜこの患者様は違和感と痛みがずっと消えないのでしょう?
レントゲンで診査したところ、根の治療(根管治療)が不十分であることも理由かもしれませんが、本症例ではそうではなく、専門的には「生物学的幅径の侵害」と呼ばれる状況が起きていると診断しました。
レントゲンで白いところが人工物ですが、それが骨に近づきすぎていることにより、歯肉と骨が炎症反応を(わかりやすく言うと異物反応)が起きているのです!
ということで、治療法としては歯周外科により、骨の位置を変える(骨を少し削る)ことです。
歯肉弁根尖側移動術(Apically Positioned Flap) 、クラウンレングスニング、歯冠長延長術などいろんな表現がありますが、同一のオペです。
今回の手術は45分かかりました。
骨を削るって怖い!って思われるかもしれませんが、とても簡単な手術なのでご安心下さい。
ただし、術後1-2週間は少し痛い(痛み止め飲めば大丈夫です)、噛んだら少し痛いなどの症状がしばらく出ます。
親知らずの抜歯の術後の痛みに比べたら、屁の河童です。
術後の状態です。綺麗ですし、何より違和感と痛みが消えてとても喜んで頂けました。
もう一度ビフォーアフターをどうぞ。美しい歯肉!!
患者様からのコメント。専門医としてとても嬉しく思います。