2022/12/10歯肉の移植手術~根面被覆術~
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大阪府箕面市の寺嶋歯科医院です。
今回は前歯の歯肉の退縮に対する歯肉移植術について症例をご紹介致します。
前歯6本の歯肉が痩せて歯根が見えていることが気になるということでした。
この歯肉の痩せのことを「歯肉退縮」と呼びます。
そして歯肉を移植して、歯肉退縮を治すオペのことを「根面被覆術」と呼びます。
その名の通りですね。
英語で言うと「Root Coverage」となり、1985年から行われている、既に治療法が確立された一般的な手術です。
しかし、技術的に難しいため、歯周病専門医で行われていることが多いようです。
一般の方向けに白黒にしていますが、2枚の歯肉を移植しているのが分かりますね。
この症例では、豚由来の薬剤のエムドゲインという商品を歯根に塗布しています。
エムドゲインを使うことで、治癒率が高まり、痛みを軽減されます。
治っていく過程の写真です。
5年経過後の写真です。
大変美しい歯肉ですね。平均的な60歳の歯肉と比較して、厚みがあり、艶があります。
よく、「再発しますか?」って聞かれますが、再発は起こりにくいオペです。
なぜなら歯肉を移植しているために、歯肉が分厚くなり、防御力が高まるため、歯肉が痩せにくくなるからです。
以上、根面被覆術の紹介でした。