2023/04/16抜歯即時インプラント埋入&仮歯の装着
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大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長の寺嶋です。
今回も前歯のインプラント症例を紹介致します。
治療結果にはは個人差があります、参考程度にご覧ください
まずはビフォーアフターをどうぞ。
今回は簡単な症例です。
では概要をご説明致します。
患者様は、65歳男性、当院の歯科衛生士のお父様です。
スタッフから依頼される治療は嬉しい反面、とても緊張感があります。(←個人的にはこの緊張感が良いパフォーマンスに繋がると思っています)
術前の画像診断です。歯根が破折しており、根の先に根尖病巣があり、抜歯と診断致しました。
患者様は医師でもあったため、治療へのご理解は高く、最善の治療であるインプラント治療を選択されました。
歯を抜歯して、すぐにインプラントを埋入します。(ここまでで所要時間は20分程度でした。)
こういう歯を抜いたら、歯肉は一気に吸収し、陥没してしまい、後でインプラントを埋めることが余計難しくなります。
そこで、歯を抜いた日にインプラントを埋め込む「抜歯即時埋入」が必須の症例と言えます。
インプラントを埋めこみ、骨補填材を填入し、さらに薄い歯肉を治すために歯肉移植を行いました。
経験上、このような症例では歯肉移植も必須と思っております。
歯肉移植って聞いたらめちゃくちゃ怖いかもしれませんが、そこまで大変な手術ではありません。
仮歯を入れてオペ終了。
オペ時間90分(麻酔、抜歯、インプラント埋入、骨補填、歯肉移植、仮歯装着まで全ての過程を含む)
咬み合わせの関係上、短い仮歯にはなっていますが、仮歯がその日に入るため満足度の高い方法です。
1週間後の状態でも非常に綺麗に治癒しております。
抜歯から3か月後の治療終了時。綺麗にジルコニアクラウンが入りました。
最終のクラウン装着直後は少し歯肉が下がっていますが、数カ月すると下の写真のように歯肉は少し上がってきます(⇒クリーピングアタッチメントといいます)
ただし、薄い歯肉の場合はこのクリーピングが生じにくい。従って歯肉を移植して厚みを増やしておく方がメリットがあります。
さらなる歯肉の安定のため、追加であと1回だけ歯肉移植することを提案させて頂きましたが、希望されませんでした。(このような時の追加オペは費用頂いておりません)
レントゲンとの重ね合わせ。
前歯のインプラントを成功させるためには、インプラントの深さや位置などが極めて大切です。
インプラントの種類の選択も重要です。
成功させるために必要な要因が多いため、ある程度経験を積んだ歯科医師が治療するべきなのが前歯のインプラントと言えます。
美しい仕上がり。そして何と言っても、3か月という期間の短さと手術は1回のみという低侵襲さ。
治療期間 3か月
治療費 約55万円(オペ、移植、上部構造など全ての費用が含まれております。)
(症例によって多少金額が増減します。最初に治療内容と見積もりなど書面で提示して納得されてからオペとなるのでご安心ください)
前歯のインプラントは、あらゆる技術を結集させる必要があります。
特に抜歯即時埋入が必須と言えます。
インプラントを考えているのであれば、とにかく、今ある歯を抜く前に一度ご相談頂けると幸いです。
抜いてしまってからのインプラントは余計に難易度上がります!
文責 寺嶋宏曜