2023/06/15前歯のインプラント~75歳男性 年齢を考慮したインプラント治療~
- 症例集
箕面市の寺嶋歯科医院の理事長の寺嶋宏曜です。
今回も当院が得意としている前歯のインプラントの症例を紹介致します。
いつものように抜歯即時埋入即時荷重(歯を抜いた日にインプラントを埋め仮歯まで装着する治療)です。
一連の流れを解説致します。
75歳男性。前歯2本の歯根が折れて歯が今にも抜けそうにグラグラしていました。歯肉も化膿して、歯も延びてきています。
まずはCTを撮影したところ歯根が折れていることが判明し、抜歯と診断しました。
入れ歯やブリッジは希望されず、インプラント治療を希望されました。
いつものように、術前に埋入ポジションをコンピューターシミュレーションしていきます。
この段階でオペの成功か失敗が決定されてしまう大変重要な仕事です。
シミュレーションを元に手術前にサージカルガイドと仮歯を用意します。
オペ当日は、もっと歯肉が腫れていて、従来の考え方では腫れている部位に抜歯即時埋入はリスクあると考えられてきました。(←結論、徹底的に掻把して歯肉移植すれば大丈夫です)
それよりもこの状態で歯だけ抜いてインプラントを埋入しなければ、あとで骨が陥没して大変なことになります。余計インプラントが難しくなります。
ということで、抜歯して徹底的に感染源を除去してからインプラントを埋入しました。
インプラントの周囲には骨補填材を入れています。
オペ終了した直後の写真です。出血もほとんどなく、仮歯が入るため、違和感ほとんどありません。
オペ前は、前歯がグラグラしていて噛めなかったが、ビクともしなくなるため非常に喜ばれます。
所要時間は、
①抜歯&掻把 10分
②インプラント埋入&骨補填 30分
③仮歯装着10分
ということで、合計50分程度でした。
このケースでは年齢を考慮して、歯肉の移植などは行っておりません。
歯肉移植を行わずとも、患者様の年齢を考えたときにインプラントは一生持つと判断したためです。
年齢に応じたインプラント治療が必要です。
オペ後3.5カ月で終了。
ビフォーアフターです。
オペ時間50分、オペの回数は1回。治療期間はたったの3.5か月。歯が無い時期0。
治療費:約100万円
インプラント治療は何歳までできるの?って良く聞かれます。
答えとしては、年齢は関係なく、大きな持病がなければ何歳でも可能です。
ちなみに、当院のインプラント患者様の最高齢は87歳(手術を受けた年齢)です。
文責 寺嶋宏曜