2024/09/25前歯のインプラント~高齢者、インプラントでしか治せない?~
- 症例集
大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長の寺嶋です。
今回も前歯のインプラント症例を紹介致します。
あくまでも一つの治療例を提示しているだけです。患者様個々によって治療結果は異なることをご了承ください。
私の症例集を毎回ご覧頂いている方からすると、インプラントって簡単な治療なんだって思われるかもしれませんが、術者は結構考えること多いので安易に思わないようにお願いします(^^)/
まずは↑の写真のビフォーアフターをどうぞ。
77歳男性です。前歯がぐらぐらでインプラント治療を希望されているということで、私の友人の歯科医師から紹介されていらっしゃいました。
歯科医師からご紹介して頂けることが最近増えてきて、大変光栄です。
確かに前歯が飛び出してしまっており、お食事も大変な状態です。
長年出っ歯の状態だったので、口元を下げたいというリクエストもありました。
口元を下げたいというリクエストに対しては、骨に対してアプローチできるインプラント治療は大変やり易いのです。むしろ天然歯では不可能です。
CTでも完全に歯が浮遊していることが分かります。
では概要をご説明致します。
2級ディープバイトですが、77歳と高齢者であるため、咬合治療は行わず、主訴をいかに短期間で低侵襲に治せるかに注力しています。この症例はクリアランスが無いため、義歯でもブリッジも極めて難症例で、インプラントが一番簡単だと思われる症例です。インプラントだから前方ガイドにも耐えることができる。(私見です)
まずはデジタル診断を行います。理想的な歯並びをお顔から計算して、デジタル上でシミュレーションして、インプラント埋入位置を決めていきます。
いつものように、サージカルガイドと仮歯を用意しておき、オペに臨みます。
まずは歯を抜歯して徹底的に感染源を掻破します。
となりの犬歯が、歯周病により膿が出ていたので、歯周外科を一緒に行いました。
サージカルガイド通りに、予定通りの位置にインプラントを埋め込みます。これが抜歯即時インプラント埋入です。
今回はいつもとは逆で、唇側骨の吸収が起きてほしいので、骨補填材はギャップに最小限入れるのみでコラーゲンスポンジをメインで入れています。
唇側骨の分厚いところは切除しています。
この状態で帰宅して頂けるので喜んで頂けます。
1週間後と1か月後の状態。大変良い状態です。痛みも腫れもほとんどなかったとのことでした。
オペから3.5か月後に上部構造を装着して終了です。今まで汚かったから白い歯に憧れるとのことで、年齢的には少し白めの歯を入れました。
歯が無い時期がなく、さらに短い期間でフィニッシュできてご本人も喜んでいらっしゃいました。
終了から6か月経過時の写真です。良い感じですね。めちゃくちゃ綺麗な歯肉です。着色がかなりついていますので、ご要望通り白い歯をいれておいて良かったですね。
こういう唇側骨をあえて吸収させる場合は、埋入位置と深度など考えること多いのです。当然全て計算して手術をしています。これこそ経験。教科書には載っていません。
歯科医師の方で、これらの詳細を学びたいかたは、是非私のインプラントセミナーをご受講くださいませ。
非常に満足して頂けました。
治療期間 4か月(抜歯から最終上部構造装着まで)
治療費 1,364,000円(税込 オペ、移植、上部構造など全ての費用が含まれております)
前歯のインプラントは、あらゆる技術を結集させる必要があります。
特に抜歯即時インプラント埋入が必須と言えます。
私の経験上、歯がある状態からスタートすると、ほとんどの場合この症例のように1回のオペで短期間で終われます!!
抜いてから来られる方多いのですが、とにかく、今ある歯を抜く前にご相談頂けると幸いです。
治療結果には個人差があることをご了承ください。
治療結果への過度は期待はお控え下さいますように、よろしくお願いいたします。
文責 寺嶋宏曜