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2025/01/29歯肉の移植術~遊離歯肉移植術~インプラント

大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長 寺嶋宏曜です。

今回は、インプラントへの遊離歯肉移植術 Free Gingival Graft(通称FGG)を紹介致します。

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まずはビフォーアフターをご覧ください。誰が見ても歯肉が増えていることが分かりますね。

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この患者様は、当院でインプラントをさせて頂いた方ですが、月日が経ち、もともと角化歯肉が無かったところがどんどん減ってきており、歯磨きすると痛い、これ以上歯肉が下がるのは心配であるとの訴えがありました。

インプラント周囲に固い健康な歯肉があることは、歯磨きがしやすく、インプラントの長期的な安定に大切であることが文献的にも言われています。

インプラントの最終の上部構造装着前に、歯肉移植を行う症例もありますし、今回のように上部構造を装着した後に、実際に歯肉の減少傾向があったり、臨床上問題であると判断されてから歯肉移植を行う場合もあります。

私の臨床経験上、そして多くのインプラント患者様と向き合い続けた結果、最初にやっても、後からやっても、いつやっても良いと思っております。

私の臨床においても、角化歯肉が無いからといって、全員にこのFGGをしているわけではありません。無用なオペは避けたいとは常に思っております。

ご本人のケアの技術の上手下手があったり、歯肉の性状は人それぞれなので、見極めながら、必要であればやるという感じです。

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では手術の経過をみていきましょう。

上顎口蓋から歯肉を採取し、それを問題の部位に移植します。

決して難しいオペではなく、この症例でオペ時間は40分程度です。

局所麻酔で簡単に行えます。

<歯科医師向けアドバイス>

とにかく血流を意識しましょう。骨膜、結合組織からの血流が無いと生着しません。

移植片の厚みはどれくらい?どれくらい減張するのか?縫合はどうするのか?縫合糸は何を使うのか?オペ後の管理方法は?

成書をお読みください。もしくは私の主催する寺嶋ペリオ塾にご参加下さいませ。

バイオロジーに基づいたオペを徹底的にレクチャー致します!

このオペの動画もじっくりご覧頂きます(^^♪

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その後の経過です。

移植された歯肉が綺麗に生着し、2週間後にはピンク色になり血行が再建されていることがわかります。

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3か月後と6か月後の写真。下がっていた歯肉も見事に回復しました。

これだけ厚みがあり、硬い歯肉があれば歯磨きの時も全く痛くなく、ご本人も、「インプラントが硬い鎧に守られている気がしてめっちゃ安心」と仰っています。

さて、採取した上顎口蓋はどうでしょうか?

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スライド6.PNGスライド7.PNGだいたい2週間で日常生活に戻れます。

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歯肉を増やして、防御力を高める。これは天然歯でもインプラントでも同じことです。

インプラントの方が健康な歯肉は必要であることも言われております。

今回はインプラント周囲への歯肉の移植についてお話しました。

<治療費>11万円~15万円(範囲に応じて)

<リスク>術後出血

文責 寺嶋宏曜

© Terashima Dental Clinic