いきなりですが、まずは下の写真をご覧ください。

この中に1本、インプラントが入っています。
天然歯と見分けがつかないほど自然ですが、どれがインプラントかわかりますか？

（※正解は最後に！）

今回の治療について

こんにちは、寺嶋歯科です。
今回は、歯を抜いたその日にインプラントを埋入し、仮歯まで装着する治療、
「抜歯即時インプラント埋入＆即時修復」について、実際の症例を交えてご紹介します。

1. 診断と治療計画

右上小臼歯に歯根破折が見つかり、保存は困難と判断。矯正治療や歯周外科を行えば保存できる可能性もあるが、費用と時間と強度の観点からインプラントを選択されました。
CT撮影を行い、抜歯と同時にインプラントを埋入できる条件であることを確認しました。

2. 抜歯〜インプラント埋入・即日仮歯装着

破折歯を抜歯後、その日のうちにインプラントを埋入。
周囲に骨補填材を充填し、仮歯を即日装着しました。

3. 治癒経過と最終補綴

術後1週間、2.5ヶ月、3ヶ月と順調に経過し、
天然歯と調和したジルコニアクラウンを装着しました。

4. Before & After

術前と1ヶ月後の比較では、違和感のない仕上がりが確認できます。

5. レントゲンによる経過観察

Pre-op（術前）：歯根破折が確認されます。
Immediate post-op（術直後）：埋入されたインプラントと仮歯
3 months post-op（3ヶ月後）：周囲骨の安定が確認でき、最終補綴が行われました。

正解発表！

冒頭の写真のインプラントは中央の歯でした！
天然歯と見分けがつかない仕上がりを目指しています。

アンケートでも嬉しいコメントが。前医で行ったインプラントオペよりも楽で、しかも当院の方が安かったとのこと。ご満足頂けて何よりです。

抜歯即時インプラントのメリット

メリット	解説
歯がない期間を作らない	即日で仮歯を装着するため、見た目の不安がありません
治療期間の短縮	従来より通院回数や期間が少なくて済みます
骨吸収を抑制	抜歯後すぐにインプラントを入れることで歯肉と骨の減少を抑えます

治療に伴うリスク・注意点

リスク・注意点	解説
感染リスク	術後は丁寧なケアと定期チェックが必要です
初期固定の不良	骨の状態によっては埋入の安定性が確保できないことがあります
歯ぐきの形の変化	審美面での微調整が必要になることがあります
追加処置の可能性	仮歯の再調が必要なケースがほとんどです。

まとめ

抜歯即時インプラント埋入＆即時修復は、見た目・機能・時間の面でとても魅力的な治療法です。
ただし、すべての方に適応できるわけではなく、症例によります。そして何と言っても術者の技術が極めて重要です。

文責　寺嶋宏曜