2025/09/02下の前歯のインプラント治療 ~抜歯即時埋入&即時修復~(70歳男性)
- 症例集
ご挨拶
大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の院長、寺嶋宏曜です。
これまで 15年間で3000本以上のインプラント治療 を行ってまいりました。
その中のひとつ、下の前歯に行った抜歯即時インプラント埋入&即時修復の症例をご紹介します。
「前歯がグラグラして噛めない」「歯並びが乱れて見た目も気になる」 70歳の男性の患者様が、このようなお悩みで当院を訪れました。
診察してみると、下の前歯は大きく揺れていて、残念ながら保存が難しい状態。抜歯が必要と判断しました。患者様からは「できるだけ早く噛めるようにしたい」「歯がない時期をつくりたくない」とのご希望がありましたので、抜歯と同時にインプラントを埋め込み、その日のうちに仮歯を装着する即時インプラント(抜歯即時埋入&即時修復)をご提案しました。
治療のポイント
下顎前歯のインプラント治療は、歯の幅が細いため、2本分の歯を失ってもインプラントを2本並べて入れることは難しいケースがほとんどです。今回も同様で、1本のインプラントで2本分のクラウンを支える設計としました。
さらに難しい点として、隣にはすでに過去に埋入された古いインプラントが存在しており、埋め込みのポジションが限られていたことです。精密な診断と設計が求められるケースでした。
前方に飛び出した歯はまだ残せる歯ではありますが、残すことによってインプラントを埋める場所がないだけでなく、歯磨きができないことになるため、戦略的に抜歯を計画しました。
今回はあえてガイドを使用せず、フリーハンドでインプラントを埋入しました。長年の経験と技術に基づき、骨の形態や隣接インプラントとの距離を考慮して、最適な位置に正確に埋入することができました。
治療の流れ
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麻酔 → 抜歯 → インプラント埋入 → 仮歯装着まで、約60分で完了。毎日毎日同じようなオペをしているため、私にとっては非常に簡単なオペですのでインプラント埋入までは15分ぐらいで終わります。しかし、仮歯の製作にはどうしても時間がかかりこの症例でも30分ぐらいかかりました。

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その日のうちに仮歯が入るので、歯がない期間は一切ありません。
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約3か月後、最終的なジルコニアクラウンを装着。当院の院内技工が製作しました。セルフケアがしやすいようにしつつ、自然な見た目としっかり噛める機能を取り戻すため、私と技工士で綿密にデザインを行いました。

治療後の変化
治療後には「安心して噛めるようになった」「歯並びが良くなって気持ちが良い」と大変喜んでいただけました。短期間で審美性と機能性の両方を回復できたことが、患者様の大きな満足につながりました。
費用
治療費は 約68万円(税込) でした。
治療に伴うリスク・注意点
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インプラント周囲炎が起こることがあります
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骨と結合しない場合は再手術が必要になることがあります
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歯ぐきが下がる可能性があります
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かぶせ物が欠けたり割れることがあります
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隣接歯や隣のインプラントに影響が出る可能性があります
院長コメント
下顎前歯のインプラント治療は、スペースが限られているため難しいケースが多いですが、正確な診断とプランニングを行えば、短期間でしっかりと噛める歯を取り戻すことが可能です。
「歯がない時期をつくらない」即時インプラント治療は、患者様の生活の質を大きく守る治療方法のひとつです。
寺嶋宏曜