2026/01/01重度の骨吸収と歯肉退縮を伴う前歯(タイプⅢ症例)に対し、抜歯即時埋入・即時修復・CTGを1回のオペで行い、審美性と機能の回復を図った症例
- 症例集
こんにちは。大阪府箕面市の寺嶋歯科医院、院長の寺嶋宏曜です。
前歯のトラブルは、噛むこと以上に「見た目」や「人前で話すこと」への不安が大きく、精神的な負担も少なくありません。今回ご紹介するのは、歯の根の先まで骨が吸収し、歯が大きく揺れていた前歯に対して、 抜歯即時埋入・即時修復・歯肉移植(CTG)を組み合わせ、1回の手術で機能と審美性の回復を目指した症例です。
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63歳女性
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かかりつけ歯科医・T先生からのご紹介
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右上2番:根尖まで骨吸収、動揺度3、隣在歯と固定されていた状態
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インプラント治療を希望
診断と治療計画
本症例は、術前から骨吸収と歯肉退縮を伴うタイプⅢ症例であり、 前歯部インプラント治療の中でも非常に難易度の高いケースです。![]()
そこで、
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抜歯即時埋入
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即時仮歯による審美回復
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結合組織移植(CTG)による歯肉の厚みと安定性の確保
を組み合わせ、治療回数と侵襲を最小限に抑える治療計画としました。
手術内容について
抜歯と同日にインプラントを埋入し、 両側口蓋から結合組織を採取して歯肉移植(CTG)を行いました。
さらに、手術当日に仮歯を装着することで、 歯がない期間を作らず、見た目の不安を最小限に抑える治療としています。
当院で行った治療と通院回数
患者さんは当院まで約3時間かかる遠方にお住まいでした。 そのため、かかりつけ医のT先生と連携し、 当院で行う治療を以下の5回に集約しました。
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初診・精密診断
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1か月後:仮歯の調整

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3か月後:最終補綴のための印象 (↓の写真のように歯肉のボリュームの回復が達成できました)
本来ならあと1回CTGを行えばさらに歯肉形態を美しく整えることができるのですが、ご本人が現状に十分満足されていたため希望されませんでした。
その後の定期メンテナンスはT先生にて。
治療期間
治療に伴うリスク
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感染
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骨吸収
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インプラント不安定
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歯肉退縮
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仮歯脱離
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審美的不調和
※十分な診断と術式選択により、リスク低減を図っています。
患者様アンケート
今回、前歯のインプラントと歯茎を膨らます処置をして頂きました。
大変満足する仕上がりとなりました。
説明も丁寧にして頂き、安心して治療を受ける事ができました。
最後に
前歯のインプラント治療は、 単に「インプラントを入れる」だけの治療ではありません。
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正確な診断
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外科・補綴・歯周組織を含めた総合的判断
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治療を必要以上に大がかりにしない決断力
これらすべてが求められます。
今回の症例では、 難症例であっても、最小限の治療介入で結果を出し、患者さんの満足を最優先する そのバランスを大切にしました。
今後も、患者さん一人ひとりにとって 最も負担が少なく、長期的に安定する治療を提供していきたいと考えています。
寺嶋宏曜