2024/06/30下顎前歯部の接着ブリッジの症例~インプラントとどっちが良いか?~
- 症例集
大阪府箕面市の寺嶋歯科医院の理事長の寺嶋宏曜です。
今回も当院が得意としている前歯部の接着性ブリッジについて紹介致します。
流れを説明致します。
下顎前歯部に乳歯が晩期残存していて、抜歯および接着ブリッジを希望されて来院されました。
ファーストチョイスはインプラントなのですが、相談を重ねた結果、接着ブリッジを行うことにしました。
骨も吸収していたので、インプラントであれば骨造成も併用する必要があるため、接着性ブリッジの方が費用も安く、身体的負担も軽減できます。
まずは乳歯の抜歯を行い、その後1か月歯肉の治癒を待ちました。
右下2番の裏側を少し削って、接着ブリッジのウィングを張り付けるスペースを作ります。
院内技工室にて接着ブリッジを製作しました。
強度もあり、2015年から行っている治療法ですが、前歯部に関しては当院ではまだ一度も壊れたことがありません。(症例をしっかり見極めていることも理由の一つです)
↑今回の症例のように、1本分であれば、1本土台の接着ブリッジが科学的根拠がある治療法です。
私のエビデンスに関する記事はこちら!(けっこう良く書けております!)
最近府外からの接着性ブリッジ希望者がかなり増加しております。
沢山症例を手掛けることができ、その分知見が蓄積され、本当に有難く思っております。
歯を削る量、どこを削るか、ジルコニアやセメントの商品はどれを選ぶかなど、簡単そうに見えて経験が結構左右する治療です。
前歯1本支台の2本の接着性ジルコニアブリッジの
<メリット>
・従来型のブリッジと比べて圧倒的に削る量が少ない
・通常のブリッジよりも費用が安い!費用は、132,000×2本でした。
・もし壊れても、元の状態に戻るだけ。その時に通常の沢山歯を削るブリッジを行うのもよし、インプラントをするのもよし。
<デメリット>
・従来の歯を全周削るタイプのブリッジよりは脱離や壊れやすいかもしれない(2015年から行っている当院の経験上、まだ壊れたことはありませんが・・・)
・1本の歯に負担がかかりすぎることがある(症例選択が重要です)⇒力学的にはインプラントがベスト!
・壊れてしまい、通常のブリッジを行う場合などは、再度費用がかかってしまう(当院の保証期間は5年)
以上、ジルコニア製接着性ブリッジの紹介でした。
皆さん、本当に喜んで下さるので、私も大変遣り甲斐のある治療の一つです。
(文責:寺嶋宏曜)